弱虫ペダルが好きすぎて

祝!連載10周年!!アニメ4期は2日目の山へ!週チャン連載はいよいよラストゴールへ!ゆるペダルナイトで『総北信号機トリオの手繋ぎゴール』を先生にお願いしたかったのに忘れて大後悔中。弱虫ペダルの好きな場面と時々声優関智一さんの舞台話など。

アニメ 弱虫ペダル GLORY LINE 21話『リミッター』葦木場の「ツブす」にドキリ

わたるん先生


今週のアニメ弱虫ペダル GLORY LINE 21話『リミッター』。
悠人の葦木場との回想、今泉のリミッター解放、そしてお約束のゴール前御堂筋の意味不明の擬音語乱発で盛りだくさん。

ゴールスプリントに入るところは本当のレースを見ているような錯覚に陥り、肩に力が入って背中までこわばってました。今泉のモノローグがかなり落ちてた割には凝縮度高くて、いつもより長く感じた30分でした。

ポキッてからの今泉の立ち直り具合と悠人のスプリンターの血が沸き立つところは、やはりめちゃくちゃアツくてかっこよくて萌えます。


葦木場の悠人への「ツブす」にドキリ

今、旬でかなりセンシティブな「ツブす」ということばが葦木場の口から出て、ちょっとどきっとしました。悪影響が出るからこういうセリフは削るべきだ、みたいな声が上がったりしないかと変な心配が頭をもたげてモヤっとしました。

試合とかでヒートアップした場面ではけっこう「ツブす」っていうと思うんですよね。自転車レースでは「アタック潰す」という表現は頻発ワードですし。だけどそこでは「ケガさせる」というコンテキストでは決して使われてなくて、集団から飛び出して逃げようとしている選手の思惑を「潰す」、好きにはさせない、という意味で物騒な意図はそこにはないですよね。


「アタックを潰す」の意味についてはプロの栗村修さんの解説に預けます。

cyclist.sanspo.com


葦木場が悠人に対して言った「おまえはツブす」も、表面的に捉えると先輩が後輩をツブすのか?って問題視されそうな危険なニオイが漂いますが、ちゃんと読んでれば誰一人としてそう感じる人はいないはずです。

悠人の心の中にくすぶっている兄隼人くんへの複雑な気持ち。憧れの隼人くん、大好きで自慢の兄だったのに、周りが「”隼人の”弟」としか見てくれないせいで抱いてしまったねじれたライバル心。

それを読み取り、悠人が自分でそのねじれた隼人くんへの気持ちを払拭してほしい、そんな「ねじれた心」は潰してやるよ、というのが葦木場の真意のはず。

実際、天然で大したことないと葦木場をなめていた悠人は、圧倒的な差をつけられて勝負に負けたあと、葦木場に対してだけでなく他の先輩への態度も変わっていきました。


愛を持って接している人の「ツブす」は物騒なことにもパワハラにも繋がらない。


そんなの当たり前のことだし誰でもわかると思うのですが、文脈、背景を知らずその言葉の表層だけで勝手な解釈をしたり、真意を知らないままに批判したりしないように心がけよう、とこのセリフを聞きながら改めて自戒の念が湧きました。今のこの時期だからこその見方なんだろうなと思います。

マンガで読んだ時は、柔和な葦木場が珍しく強い言葉を吐くなぁ、ぐらいにしか思っていませんでしたから。


この悠人とのくだりは葦木場が本当にかっこよくて、重みがあって。
洗濯係の辛い日々から救ってくれた新開さんと福ちゃんへの想いが奥底に流れているのがひしひしと伝わってきます。先輩から受けた恩は後輩に返すんやって鳴子も言ってましたが、その後輩があの新開さんの弟となれば、葦木場の恩を返したい思いも倍加しますよね。

この葦木場と悠人のくだり、弱ペダに出てくる子はみんな基本素直でいい子っていうのが象徴的に現れている一つだと思います。大好き。

自然への敬意がさらっと会話の中に織り込まれていたりするところも、読むたびに、ああいいなぁ、自転車すばらしいなって思います。

この二人の回想シーンから悠人を送り出すところまで、これだけでまるまる一週使ってもいいくらいなのにもったいないって思いました。悠人の気持ちのアガリっぷり、めちゃくちゃかっこいいし、回想からの流れで感情入っちゃってアニメでも泣けてきます。


ここから悠人がさらに変わっていくのだと思うと、感慨深いものがあり。

www.yowapeda.net


実体験が印象を変える

そして以前と一番印象が違ったのが、ここ。

スピードが上がるたび 細胞がすげーざわつく‼︎ 快感だ‼︎


このセリフ、サーベロに乗る前と後ではまるで違って聞こえました。
わかる、わかるよ悠人、その感覚!って。

もちろん悠人みたいなスピードは出せないから、厳密に言えば全く同じ感覚はわからないけど、他の自転車のどれとも違うあのサーベロの独特の加速感を知った後では、あの感覚なんだ!ってセリフがより生き生きと臨場感をもって聞こえました。肌感覚でことばが伝わってきて、この間のサーベロに乗った時の感触が蘇り、ざわっとしました。


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ビアンキちゃん、ごめん。


今泉のリミッター解放 これだけ?

サブタイトルが「リミッター」になってたので、あれ?と思ったんですが、予想どおり尺的にあってなくて、残念。

ふきとべ リミッター‼︎


までの長いモノローグがごっそりない。削られたにしては凝縮度が高かったのはよかったんですが。

2年生になってからの、2日目ポキッてからの、今泉の心情を語るあのモノローグがないとリミッター解放の爆発力がどうも薄くて、黒いリミッターの殻を破る絵も、今泉が御堂筋化したのか?トブのか?と笑ってしまって感動が薄かったです。

どうもモノローグは削られやすい傾向があるように感じます。嫌わないでほしいなぁ、モノローグ。


来週はホタルに鬼に、忙しいゴール前。

悠人も兄と別の意味で鎖を引きちぎると言えるのかも。
隼人くんの鎖引きちぎるところ、また見たくなってしまう。

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