弱虫ペダル RIDE. 511『戦いの果て』 真波キタ!
わたるん先生
今週の弱虫ペダルRIDE. 511『戦いの果て』。
総北ワンツーフィニッシュに早くも暗雲。
そろそろ来る?もう来る?いよいよ来る?と毎週、ヒヤヒヤドキドキしながら、いつ上がっているかと思っていた箱学がついに現れました。
坂道の「鳴子くん」の言葉にかぶせての黒田と真波の背中には不気味さしか感じません。
真波と坂道の闘いが見たい、と言った前言撤回していいですか?
不吉な御堂筋の予言
落車してピクリとも動かない御堂筋をみつけて、一瞬止まろうかと考えた坂道。
坂道らしい反応です。
ですが。
そりゃないでしょ、先生〜!
いくら坂道でも、倒れている敵の様子を見るためにレース中に止まるってのは。
手嶋さん、青八木さん、鏑木、鳴子……散っていったみんなの顔を思い浮かべて、思いとどまってくれて心底ホッとしました。
もしここで止まったりしたら、さすがに ”ヾ(゚Д゚ )ォィォィ” ですよね。
優しい坂道の性格からして、御堂筋を心配する思いがよぎるのはわかります。
心配だからちょっと様子を、と思うのもしかたがないことかもしれません。
でも、この場面では甘いと言わざるをえません。
その甘さ、それをきっちり言葉にしてくれた御堂筋。
ここは御堂筋に同意せざるをえないですね。
まだゴールライン割ってないのだから。
今の総北の2人は御堂筋との闘いに今泉が勝利し、坂道も先頭に追いついたことでひと安心、どころかほっとしたのをを通り越してもう、二人旅でゴールを獲れるような雰囲気を醸し出しているのがすごく不安を誘います。
勝負はゴールを割るまでわからない
総北は追う時しかこの言葉を思い出さないんですかね。
ゴールラインを超えるまで気を抜くな、って言葉は何度となく出てきてるのに。
後ろまだいるっショ!ってツッコミたくなります。
そして今泉のこの言葉。
これも嫌な予感しか想起させません。
もし敵だったら、オレはもう対応できなかったよ
てことは、まさに今後ろから迫り来るプレッシャーにはもう対応できないってこと?
したら箱学2人に坂道1人でがんばれってこと?
おいおい今泉ぃ〜
エースでしょー。
トップゴール獲るんでしょー。
来週追いついてくるであろう黒田と真波にあっさりかわされ、呆然と背中を見送るのみってのだけは勘弁してください。
今泉の心の支え 坂道
今泉は坂道が追いついてくると、本当に嬉しそうな顔になりますよね。
御堂筋は今泉にとってはただのライバルではないので、その御堂筋をなんとか振り切り、気力も体力も絞りきった時にチームメイトが追いついてきてくれるっていうのは、力が湧くものだとは思うのですが、単にそれだけじゃないこの嬉しそうな今泉。
ありがとよ 坂道
オレさっき おまえの姿見えた時 けっこう感動したんだぜうん…‼
50巻の冒頭の3日目スタート前、テントの中での今泉と坂道の会話で
お前の『うん』には安心感あるな
RIDE. 426『カベを超えて』
といった時の今泉を思い出します。
経験、体格、戦績、どれを取っても圧倒的に坂道よりもたくさん持ってるはずの今泉が、ドシロートと言いながらも初めてその走りを見た時から気になって気になってどうにも無視することができなかった坂道に、自分にはない何かを見ているんでしょうね。
坂道の存在が今泉を支え、強くしているなっていうのをすごく感じます。
信号機のこういう関係性がとても好きです。
鳴子と今泉のお互い素直じゃない意地っ張りライバル関係も、坂道が入ったとたんに優しい空気になり、3人で一緒に頑張ろうとベクトルがすっと揃うところとか、段違いの経験を持つ鳴子と今泉が知識やテクニック的なことは教える側に回りながら、坂道のシンプルすぎるまっすぐさとか、実は鋼のように硬いメンタルにはっと気づかされるところとか。
意外なところで人に刺激を与え、他人の力を引き出していることがある。
みんなそれぞれ強みがあって、違う強みを掛け合わせるとさらに大きな力になる。
そんなことを思い出させてくれます。
と、ふんわりした空気もいいのですが。
脅威にしか見えない箱学の背中
今泉くんが言ってくれたワンツーフィニッシュのこと
話したら喜んでくれるかな鳴子くん
の「鳴子くん」にわざわざかぶせて現れた箱学2人のドローン映像のような上空からの背中姿。
サドルから腰を浮かせてペダルを踏む後ろ姿だけで十分すぎるほど、力強さが伝わってきます。顔が見えない分、より大きな脅威を感じます。
不思議ちゃんじゃないほうの真波。
めちゃくちゃ集中力が上がっている真波。
その真波の底力を分かった上でゴールまで届けようとしている黒田。
もうやだ。
来週から緊張の場面が続くのですよね。
また心臓に悪い週がずっと続くのですよね。
気になってドキドキが止まりません。
センターカラーはペダルナイトで見せてくださったあの2人ですね。
すごーくすごーく楽しみです。
(追)
今週のチャンピオンは、先日急逝された佐藤タカヒロ先生の追悼特集号でしたね。
通常はカラーかグラビアで華やかな表紙が、今回は佐藤先生が最後に残された巻頭カラー用の下書きの鉛筆画。赤と白と黒だけの表紙が、シンプルゆえにコンビニのラックでは逆に目立っていました。すごくかっこいい表紙でした。
佐藤先生の作品は読んでいなかったのですが、それでも急にお亡くなりになったことはチャンピオン読者として悲しかったです。『バチバチ』シリーズを愛読されていた皆さんのショックは、もしわたるん先生が連載中にお亡くなりになってしまったら(縁起でもない事をすみません)と想像するだけで受け止めきれないショックと悲しさだろうとお察しします。
追悼特集を読んでいて、アツい漫画だったのだな、人気だったのだな、というのをひしひしと感じました。
そして 小口(こぐち)のところに見つけた
「サ ヨ ナ ラ バ チ バ チ ア リ ガ ト ウ」の縦の文字。
時間をかけて追悼号の企画を立て、準備してきたチャンピオン編集部の皆さんの心意気と先生と作品への愛を感じました。