弱虫ペダル 10周年記念ペダルナイトツアーファイナル 夜の部
わたるん先生
ペダルナイトツアーファイナル 。
夜の部も旧3年生がメインテーマで、旧3年生ファンとしては1日至福の時でした。
毎回、ストーリーやキャラクター、漫画家というお仕事の舞台裏や自転車のためになる話など本当に楽しくてあっという間のペダルナイト。 今回も興味深い話や、貴重なカラーのできあがるまでのプロセスなどたくさん聞かせていただいてありがとうございました。幸せな幸せな、宝物の時間です。
≪夜公演≫ペダルナイト16~坂道・田所ヒメヒメ「戻ってきたぜ チーム総北」ナイト
ニコニコタイムシフトで見られるのは1週間、ロスを十分カバーしてくれました。
オープニング コール 呼び込み
通しだったので座席は同じでしたが、先生のルートが変わったために2度目のハイタッチは叶わず。でも1度でもハイタッチできただけで幸せです。
夜の部の先生のTシャツは、これまた予想通り坂道からの田所さん。 田所さんを着ての登場は初めて見ました。田所さんバージョンはプリント部分がほとんどで、ほぼ余白がなくて、文字どおり”全面”プリントになってるのが笑えます。
夜のコールも新バージョン。
先生の「タイムスリップしてください、1年前のあのインターハイのスタート、江ノ島に」という誘導にどの言葉が出てくるんだろう、田所さんのセリフは……と思いを巡らせていると、
あっちーなー、と蒸し風呂だぜ、でいきますよ、ときたので、おおそうくるか、と思いました。
横山さん曰く、このためにエアコンも止めたとか。何かと演出も細かいですね。
(先生)今日はあっちーなー (会場)蒸し風呂だぜ
で夜の部スタートです。
呼び込みは旧メンバー勢揃いで涙モノでした!
総北は金城さん(先生『誰も金城を呼び捨てにはしないですね』)、巻ちゃん、鳴子、今泉(今回もスカシ率高し、昔の今泉の顔がかわいい)の順。2人メンバーが遅れていて、今泉だけがそれを気にしているという仕立て、セリフも書き下ろしで凝ってる趣向でした。
箱学は福ちゃん&荒北さん、新開さん&泉田(先生『先輩の前ではアブって言わないですね』)、東堂&真波(先生『真波、昼間は昼寝好き?とか言ってましたが、こっちも先輩の前だと言いませんね』)と、みんなペアでの登場でした。これも珍しいですよね。
順番は違うけれど、アニメ弱虫ペダルGRANDE ROAD(2期)1クールのOP『Determination』をバックに出てくる組み合わせですね。絵もアブは坊主だし、真波は覚醒前の不思議ちゃん度が高くてかわいい感じがまだ強い絵で、懐かしくて嬉しくて。
京伏の石やんと御堂筋の後に、呉南のミヤとイビー。広島の2人は今回出番がないと思っていたので、すごく嬉しかったです。
そのあとのT2では会場がおお〜っとなりましたね。昔のT2。大画面で見ると、今との違いに改めて笑ってしまいました。締めは寒咲兄妹。
”遅れている” 2人は、お昼に引き続きめくり3連発からでしたが、迎えに来ました田所さん!を脳内で補完再生しながらスクリーンに映る絵を見ていました。
坂道はたいてい呼び込みトップバッターなので、トリって貴重ですね。坂道もかなり緊張してたんじゃないでしょうか。
この呼び込みのキャラのセリフも先生が考えて、打ち合わせして直しを入れて、というやり取りがあるんですね。ひとつのイベントの後ろではたくさんの人が動いているのだと、ありがたみを噛みしめました。
締め切りは落としたことがない!
締め切りはやぷったことないですね
冒頭トークで1日の仕事のスケジュールの話からの流れで、横山さんが締め切りって守ってます?と軽く質問した時の先生の答えで、会場も(どうやらニコ生も)おお〜と揺れましたね。
理由を聞いて、ストイックだなぁ先生と思いました。
慌てて書いて印刷に出た絵が荒れてるのはすごく後悔する
後悔したくないので、逆算して前倒しにやるようにしてる
絵が荒れているというストレスを避けるようにしてると結果的に間に合っちゃう
ニコ生で「単行本で直す先生いますよね」というコメントがあったらしいのに対しては、
単行本で直すと本編の作業が遅れて結局ストレスになるので、それは嫌だから結局初めからちゃんと描くようにしている
仕事に対する姿勢、時間管理術、といった仕事術的なところがお昼に続いて夜も語られ、漫画家という仕事は特殊な仕事に見えるけどどんな仕事にも共通するベースは変わらないのだなと改めて思いました。
こういう中から練習時間が生み出され、その風景をブログで見せていただいてるんですね。
今回のペダルナイトは昼・夜とも先生のお仕事面の話がとても印象に残りました。
冒頭でもうひとつ個人的に印象に残っているのが、10周年記念、500回記念のカラーが映し出されたときのお話。
主人公が(読者に)背中を向けるのはどうかとも思ったけど、「背中で語ることもあるので」と編集さんに言われてなるほどと思い、そのまま出した
編集さんのおっしゃる通りです!
ゼッケン1をつけた坂道の後ろ姿、頼もしくなったなぁと思いながら背中を見ていましたから。
ここから”なぜ主人公はエースじゃないのか?”というお話になり、
自転車レースはアシストの働きがとても重要で、それを描きたくて描き始めたが、思い描いた感じのアシストの姿が描けていると思う、と先生のアシスト論が炸裂。
うんうんとうなずきながら聞いていました。
エースは ”届けられる” 立場という言葉に、今年のツールで落車のあとずっと守られ、まさに”届けられ”ていくサガンの姿を思い出しました。
引っ張って戻すのもアシストの役目
裏方作業が多い
仕事を終えるとその選手は置き去りになる、レースに復帰できない
このへんの話を聞いている時は、頭の中ではマンガじゃなくて実際のレースの場面がよぎり、ああそうだよなぁ、急にスピードが落ちて後方に沈んでいくのを見る切なさが思い出されました。
ロードレースの面白さを坂道は体現している
先生も力説されていましたが、実際レースを見るようになってから、ロードレースはかなり独特だというのがよくわかるようになりました。
チームで戦うスポーツは多いし、監督から事細かに戦略・戦術を無線で選手が受け取るスポーツも他にもありますが、役割を終えると戦列から離れて最後の瞬間を迎えることができない、というのはちょっと思いつきません。
散りの美しさを描きたい
散るところは毎回力込めて書いてる
泣かされるわけです、毎回。
先生のそれだけの思いが絵に込められているのですものね。
これからも盛大に泣かせていただきます。
このあたりのお話は、ロードレースを見るようになってから、わかるー!と思える場面がほんとに増えました。 わかる場面の”数”が増えた、というだけでなくて、より刺さってくるというか、胸に迫ってきます。泣くことも当然増えたし、泣き方まで変わってきました。よりリアリティを感じられるようになって、号泣度も増えました。
ナマ読み語り 脱線多数発生
田所&坂道のヒメヒメ読み語りは、脱線多数発生の面白展開でしたね。
ちょいちょいさらっていこうとする新開さん
先生のヒメヒメアカペラ初披露
読み語りで”模試”の答えがすべて網羅されてしまう
ハプニング?事件?だらけでした。
新開さんったら本当にもうって感じで、隙あらばさらっていこうとしますね。
話を戻すと、実はペダルナイトで坂道について語ったことがあまりない、他のアシストたちがもうすごいので、というくだりですごい笑ってしまいました。
確かに濃い人ばっかりですものね、口うるさい人に、鬼に、不思議ちゃんに食べられそうに怖い人。
真波なんて初めから王子かよ、と原作者を驚かせるほど勝手に動き出すしと語る先生の表情がとても楽しそうで、先生とキャラクターたちの間の強い愛情と絆を垣間見た気がしました。
坂道の話に戻ると、
坂道のインスピレーションは『アメリ』という映画から。アメリがちっちゃいことを一歩一歩進んで行く姿から、こういうの描きたい!と思って出てきたのが小野田坂道
一歩一歩ステージアップさせたい
アメリってちょっと不思議ちゃんのお話という記憶なのですが、そんな話でしたっけ? 「アメリ」を見直そうというモチベーションが夏の入道雲のように湧きました。
編集さんって、重要な役割なんだなぁと改めて思ったのは一巻の表紙のお話。
先生は坂道の自転車をママチャリにしたかったけど、「これからこの絵はいろんなところに出ていくのでママチャリにするとロードバイク漫画だとわからないからダメです」と編集T氏に言われ、しごくもっともな話なので、ハイと従った。
あと、真面目な話から大爆笑になったこの話題、オチが最高すぎです。
田所はわかりやすいキャラクターにしたかった
いかにもスポ根な感じ、対してスポ根が苦手な坂道
この二人を掛け合わせたらどうだろう?
と思ったところから、坂道が田所を救出というアイディアが出た
田所は怖くて熱くて、坂道が苦手なスポ根の典型的なタイプ、まではみんなふむふむとまじめに聞いていましたが
怖いの最上級は食べられそうな荒北さんがいますけど、それはとりあえず置いといて
に会場大爆笑。私も大笑いしました。 いやほんとに。
救出相手が荒北さんだったら、坂道もあんなに力強く「助けに行かないといけないですね」とは言えなかったかもしれないですね。
大喜利コーナー(旧称:Q&Aコーナー)
もはや誰も普通の質問と回答を期待していないコーナー。
夜の部はいっそう、反射度が上がってましたねー。
Q. 田所さんが唯一苦手な食べ物はなんですか?
A. あーあーあーあー、鯵です。光りものが苦手です。
Q. 決して諦めない男の金城さんが諦めた事はありますか?
A. ドリンクバーで氷を入れまくる靖友に入れすぎだと5回注意しても 「ッセ!冷たくなきゃ飲みモンじゃねーンだヨ!」ときかないので、諦めた。
これ、洋南編で描いてください!
Q. T2でカラオケに行ったりしますか? 青八木も歌いますか?
A. 純太にふられると青八木も歌います。歌うのは純太に振られた時だけ。今泉に「青八木さんも歌ってくださいよ」と言われても「俺はいい」と歌わないですが、純太が「歌えよ」と頼むと「わかった」って言って歌います。青八木けっこう歌うまいです。
Q. 普段は無口な青八木さんが饒舌になるときはありますか?
A. 手嶋さんが言い間違えたときですね。「純太、それは違うな」
Q. もうすぐ文化祭の季節ですが、総北、箱学の文化祭の出し物はなんですか?
A. 箱学は葦木場がトーテムポールになります。総北は鏑木が射的の的になります。
このせいで、生描きコーナーのニコ生リクエストが「トーテムポール」祭りに。
Q. 以前、新開さんがおばあちゃん子かもしれないという話がありましたが、それ以来「おめさん」「やっこさん」という言葉遣いが気になるようになりました。新開さんの背後には老人達がいるんですか???
A. (先生これ、なんて答えたんでしたっけ?質問に笑いすぎて、答え覚えてないです)
Q. 凡人 手嶋純太が、カラオケ以外で天才な所は?
A. 有名なゴミ箱シュートですね、あとあれストローの袋をふってする ”ストローの袋ダーツ” みたいな。
って、あのふっとするやつ、ダーツだったんですか?
横から横山さん、「実は先生ゴミ箱シュートめちゃくちゃうまいんですよね」
Q. 福ちゃんが苦手な食べ物は?
A. 大根おろしです、「これは苦い!」
先生はお笑いがお好き、というのでこの反射もみんな納得してましたね。 でもお好きだという千鳥も、サンドウィッチマンも、そんな反射系の芸風じゃないはずなんですが……。
ツール・ド・夏休み2018後半 〜 先生のプライベート写真コーナー
昼の部に比べて写真が少ないなぁと思ったんですが、4枚を1枚にまとめたのが多かったんですよね。昼の部が押しすぎたので、時間短縮のために編集されたのだと推理しました。
先生イチオシの道、国道50号、安心院(あじむ)、湯布院、やまなみハイウェイと九州に旅行に行った時に通ったところがたくさん出てきて、また九州に行きたくなりました。
一部でもいいから今度行くときは自転車で走りたいです。 中でもやまなみハイウエイは景色も良くて快適な道と聞くと、とても惹かれるのですが、快適に走れる脚を作っておかないと地獄を見そうです。
キャラナマ描きはトーテムポール
夜の生描き、たぶん2度と出ないであろうレア葦木場が出現し、銅橋&鏑木がペアで描かれ、といろいろとレアモノがたくさん出ました。
おさらいすると、まず純太、次に”トーテムポール” 葦木場、3枚目からはペアで銅橋&鏑木、御堂筋&石垣さん、荒北&福ちゃん。
荒北さん昼に続けて夜も描いてもらえるとは思いませんでした。この福ちゃんとのツーショット、ほんと当たりたかったです。
ニコ生リクエストの「トーテムポール」「トーテムさん」には腹筋崩壊、涙流して笑いました。
あれはニコ生ならではですよね。
会場で「トーテムポール!」っていくら叫んでもきっと届かないし、そもそも会場でそれを叫ぼうとは思いつきません。
それをしっかり汲み取って、腕を伸ばして描く先生のサービス精神もさすがです。唯一無二の色紙の誕生でした。
ペダルナイト夜の部、こうやっておさらいしていたら大喜利のあのおかしさや、金城さんのリタイアまで飛び出した読み語りなど、もういちどみたい場面が次々浮かんできます。
今回もとても楽しい時間をありがとうございました。
ニコ生タイムシフトでもまた笑って、泣かせていただきました。
昼の部もとっても楽しかた!