弱虫ペダルが好きすぎて

祝!連載10周年!!アニメ4期は2日目の山へ!週チャン連載はいよいよラストゴールへ!ゆるペダルナイトで『総北信号機トリオの手繋ぎゴール』を先生にお願いしたかったのに忘れて大後悔中。弱虫ペダルの好きな場面と時々声優関智一さんの舞台話など。

ヴァルキリーアナトミア(VALKYRIE ANATOMIA) ほんとに泣けるRPG さすが藤沢文翁脚本

わたるん先生


ソシャゲ(ソーシャルゲーム)だけは絶対しない、と決めていたのですがそんな決意をいとも簡単に覆されてしまうソシャゲに出会ってしまい困惑しています。

"読む聞く泣けるRPG" というキャッチコピーのVALKYRIE ANATOMIA(ヴァルキリー・アナトミア)。名前は前から知っていたけど、特に目新しいわけでもなく、今どき流行りの声優陣めちゃくちゃ豪華というほどでもなく、よくある神話系のゲーム、それもスマホゲーム。絶対やらないやつの箱に直行する系のはずだったやつです。

なのに手を出してしまいました。


「シナリオ:藤沢文翁」


このたった8文字で。

ゲームしながら泣くなんて、まさに「"まさか"とか"ありえない"はいつでもありうる」です。

泣きたくてゲームをする人ってそんなにいないと思うんですが、藤沢作品が好きだとゲームでも涙がこぼれます。

世界観はまさに藤沢文翁ワールド - 蘇る死人

主人公レナス・ヴァルキュリアがアース神族再建を決意したオーディンのために神々に仕えることになる英雄たち(エインフェリア)の魂を選定する旅に出るところから物語が始まります。もうここから藤沢朗読劇感が満開でたまりません。

藤沢朗読劇といえば、ナレーションなし、セリフの掛け合いで物語が進んでいくのが特徴の一つですが、そのパターンがみごとにゲームキャラクターの会話という形で成立しています。
百聞は一見に如かず、実際ゲームをやってみて「うわぁ〜」です。音楽もすごくマッチしているし、ゲームとしては許されないと思うのですが、バトルなくてもいい(笑


エインフェリアというのは、死んだ英雄の新しい役割、といった感じでしょうか。”勇敢に死んだ兵士の前に死者を蘇らせる銀髪の少女が現れ、英雄はエインフェリアに選ばれオーディンに仕える身となる”。メインキャラたちは皆このエインフェリアとしてレナスに選ばれ迎え入れられていきます。

この「エインフェリア」という言葉がどうしても「エーレンフリート」に結びついてしまいます。藤沢朗読劇のうち Reading Highシリーズの第1作となった「ホムンクルス」ではエーレンフリートは一番下の弟(血のつながりはないが、同じ1人の人間によって作り出されたという意味での兄弟)という役柄で、死人(しびと)を蘇らせることができます。自分も元は死人でエーテルの力で命を繋いでいる、という「人はでない人」。

レナスが選定対象のエインフェリアの記憶を辿るという形でキャラクターたちが生前背負っていたものが徐々に明らかになっていくストーリー展開がどれも切なく、ついウルっとなってしまいます。今のところさすがに号泣したりはしないけど、これからそんな展開もあるのかも、とちょっと楽しみ。


アネリアンとアルトフェイル 兄弟で旅するといえば

「魂の律動:光の導く先へ」というステージで登場する王族の兄弟、兄アネリアンと弟アルトフェイル。この2人にはどうしてもシドニウスとアーベルが被ってしまいます。

病弱で10歳の時に光(視力)を失ったアネリアンは、思慮深く、優しく落ち着いた語り口がシドニウスを思わせ、兄が大好きで、兄のことを尊敬してやまない弟アルトフェイルは、バルド的な明るさと幼い頃のヨハン・ベドガーの雰囲気も少し混じりつつも、やはりアーベルを重ねてしまいたくなります。とにかく兄弟愛が止まらない。

兄思いのアルトフェイト
シドニウスを思わせるアネリアンの言葉

アルトフェイルを逃す時の2人のやりとりは、シドニウスが弟たちを守るために炎を操りヴァチカンからの追っ手を撃退するところを思い出させ、涙せずにはいられませんでした。

アネリアンとアルトフェイル 兄弟の別れの場面
また……旅がしたいな……兄弟で。

アネリアンとの別れ
またいつか……旅をしよう……弟よ。

錬金術師といえば

兄アネリアンが小さいころバラケルスという錬金術師に魔法を習う場面。

錬金術師といえば、ヨハン・ベドガーにテオフラトスしか浮かばなくなっているほど毒されて浸っているので、こういう話の展開になると途中でやめるのが難しくなります。なんかスクエニの思う壺にまんまとハマった感もありながら、ストーリーの先を追いたくなります。

覚えの良いアネリアンは教わることをどんどん吸収し、基本はほとんど習得してしまい、もっとすごいのを教えて欲しいとバラケルスに頼みます。

強力な魔法を使うということは、自分を犠牲にすることになりますよ

バラケルス(ヴァルキリー・アナトミア)
強力な魔法を使うということは、自分を犠牲にすること

何かを手に入れることは、何かを失うこと。そこに魔法はないのです。

バラケルス(ヴァルキリー・アナトミア)
何かを手に入れることは、何かを失うこと。

シドニウスが弟たちを守るために命を削って炎を操るホムンクルスの場面と通じるものがあって、ほろっと泣いてしまいました。ヴァルキリーとホムンクルスの世界が自分の中でどうしてもクロスオーバーしてしまうのを止められません。

この機能がなければやってない ストーリーを回想

語弊はありますが、ゲームをしたくて始めたわけじゃなくて藤沢シナリオの物語に触れたくてゲームをしてる身にはとてもありがたい機能があります。

それが「ストーリーを回想」。

終わったステージのシナリオ部分だけをパラパラと振り返ることができるのです。これで何度でもアネリアンとアルトフェイルの兄弟の別れを見直すことができます。嬉しい!

ホムンクルスのプレイボタンを聞きながら再生すれば、なんちゃってホムンクルス観劇までできるかもしれません。

ストーリーを先に進めたくてどんどんゲームに時間を割かれてしまうという危険な日常が始まりそうです。始めたばかりでもあんまり死なないので思ったより先に進むし、キャラも順調に育ってくれるので、あまり心も折れません。うまくコントロールしてのんびり進めることもできそうです。ただ危ないのはシナリオが面白くて、先に先に進みたくなってしまうこと……。

もともと好きな北欧神話系、家に関連する本は山のようにあるのに断片的にしか読んでいなかったので、この機会に集中して読もうという気になってきました。 関連知識が増えればドームのように立体的な世界観を自分で築いた中でゲームに浸ることができるので……(じゅるっつ)


VALKYRIE ANATOMIA(ヴァルキリーアナトミア)
VALKYRIE ANATOMIA(ヴァルキリーアナトミア)
開発元:SQUARE ENIX INC
無料
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なんで文翁さんがそんなに好きなのか?

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