涙活に超絶おすすめの弱虫ペダル
わたるん先生
涙活ってご存知ですか?
偶然テレビで知ったのですが、涙を流すために能動的にいろいろなことをするらしく、一人でやることもあれば集まって映画を見たりもするのだそうです。
ネットで調べてみたら、けっこういろいろ説明が出ていました。
要は
ストレスをためすぎて涙を流すことができない人が増えている
涙を流すことはストレス解消にとてもいい
この場合、玉ねぎを切って流す涙や目薬で目を湿らせることは役に立たないが、感動して流す涙は脳をリラックスや安静を促す副交感神経優位な状態にし、気持ちを楽にさせる
ということで「涙活」を推進している人がいて、参加する人も増えているのだそうです。
びっくりしました。
涙が出ないなんて。
私は以前からわりと何でも泣くたちで、映画や小説、アニメやマンガではよく泣いていましたが、弱ペダに限って言うと、家族に笑われるほど泣いてます。
よくまあそれだけ同じところで何度も何度も泣けるものだ
よくまあそれだけいろんな場面で泣けるものだ
よくまあそれだけぴーぴー泣けるものだ
と。
いわゆる名場面だけじゃなくて、何でもない会話(お前の「うん」は安心感あるな、ぐらいの)でも泣いていることに気づいた時にはさすがに自分でも驚きました。
涙が止まらなかったベスト3は
ペダルナイト
荒北が散る時
青八木さんが散る時
鳴子が散る時
来いや!
箱学部室での福ちゃんから葦木場へのアドバイス
2年生杉元が1年生レースに出て負けた時
ベスト3といいつつ、もう7つも出てしまった。
他にも実はもっとあるし。
絞りきれないです。
最近いちばん声を出して泣いたのは青八木さんが散った時でした。
できるだけ一人の時に読むようにしています。
うっうっ、とかえっえっとか家族に聞かれるとまたうるさいって言われるので。
連載を10冊ぐらいまとめて読むと、コミックス1冊ちょっとぶんぐらいだと思うのですが、自分のリアクションがコミックスの時より大きいのを感じます。
連載って、画面の大きさに比例して涙もたくさん出るのでしょうか?
それとも毎週毎週のダイナミックさがそうさせるのでしょうか?
ふしぎです。
はじめの頃は、その「場面」という流れの中での「点」に感動して泣いていることが多かったと思うのです。
まあ普通のことですけど。
それが、何度もなんども、覚えてしまうくらい読んだこのごろでは、場面というよりもセリフもその背景も含めてまるごと全部に泣かされてるなと思うのです。立体に泣かされてる感じ、世界の中に入っちゃったみたいな。
青八木さん散ったときなんてまさにそれで。
実際に散るのはRIDE 451「涙」ですけど
RIDE449「6人の力!!」での
純太の「追いつくぞ先頭に!!何をしてでも!!」や
「楽しくないわけないだろ 最高の気分だよ。皆と走るこの時間が!!」という時の青八木さんの笑顔ですでにアウトです。
で
RIDE452 「託した想い」での「ありがとう純太」の後の回想での広島とのバトルの後の二人の会話で落ち着きかけた涙腺はまた砕け散ります。
これを読んで、追いつく前に二人が交わした会話と青八木さんの覚悟を知ってしまうと、
RIDE449は涙なしにはもう絶対に読めなくなってしまい、純太の「追いつくぞ先頭に!!何をしてでも!!」で必ず涙腺決壊の第1波がやってきて、
「楽しくないわけないだろ 最高の気分だよ。皆と走るこの時間が!!」の前のページの「・・・・・・」あたりから第二波が襲ってきます。
最終日の山での箱学の波状攻撃さながらですよ、もう。
結局そうなんです。
わかっているんです。
二人の関係性ゆえに涙は避けられないって。
「だったら2にするか」から始まったチーム2人。
2年生の時は合宿で1年生に敗れ、田所さんと一緒にインターハイに出るという夢が叶えらえず、ようやく二人で出ることができた3年生最初で最後のインターハイ。
最後まで一緒に走りきって、二人でゴールしたかったと思います。
だけどみんなで仲良くゴールできないのがロードレース、ってことは二人ともよくよくわかってる。
青八木さんはスプリンターだから、山では役割がない。
もうここで散るしかないわけで。
散る覚悟を聞かされている純太の「何をしてでも!!」は本当に切ないです。
チームのため、キャプテンとして優しい気持ちをぐっと押し殺して最も一緒にゴールしたかった青八木を出す。
心がぎゅうぎゅうしめつけられます。
こんなにも強い絆で結ばれた仲間に巡り合えたこと
一人で出来なかったことを二人でやろうという工夫をしてやり遂げたこと
相手の性格をよく知っているからこそリタイアの覚悟を自分から言い出す優しさ
羨ましかったり、すごいなえらいなと思ったり、ストレートにただただ感動したり。
いろいろな思い、感情が心から吹き出してきます。
そして涙を流しながら読んでいていつも思うのは、こんなに素敵な話を紡げるわたるん先生ってすごいな、そんな素敵な話に巡り合って涙を流しながら読んでる私って幸せだわ、
ってことです。
つい2、3年前、精神的に辛かった時だったら、きっとこんなふうには泣けなかったかもしれないと思ったりします。いろいろあったけど、それから時間をかけて潜在意識の勉強をしたりしながら心の掃除をして心のなかに広々としたスペースを開けて風通しを良くしたら感動することが増えたような気がしていて、その時に再び巡り合ったから、こんなにこの作品にハマりきる幸せを味わえているのだと思うのです。
心が柔らかくなったなって感じるのです。
ふわっとしたタオルのような柔らかさというよりも、適度に空気の入ったバランスボールのようなはずむ柔らかさ。
すれ違う人と会釈や挨拶をするとき、自分がニコニコしているのに気づいてちょっと気持ち悪くなることも増えました。なんで近所の人と挨拶するだけでそんなニコニコしてしまうのだろうって?
でもそのたびに思うのです。
生きて、挨拶できてる私。すごいって。
真波みたいに極限の状態にならなくても生きてるって感じられるんです。
すごい。
そんな私、幸せだ、って。
弱虫ペダルって、私にとっては心の透析みたいなものなんです。
デトックスってよく言いますが、洗い流すだけじゃなくて本来の姿、機能を持った正常なものに入れ替えている感じ。
ガチガチに固まっていてボロボロ崩れそうだったゴムを秘密の溶液にくぐらせたら、柔軟さを取り戻してはずむようになった。
いろいろなことを繊細に感じることができる心にリフレッシュしてくれた、そんな感じです。
本当に弱虫ペダルに出会えたことは私の人生を変えてくれました。
同じようになるかはわからないけど、心が硬直してる、涙活したいって人には心から勧めたいと思います。
そういえば、これ、今週のお題「読書の秋」で書き始めたのでした。
涙活で見たい映画や泣ける本などを探している皆さんにも超絶おすすめしたいです。
今から52巻全部読めば、13日からの劇場版 re:generation とかジャパンカップにも間に合うので、映画を見てもまた泣けるし、レースでもきっと別の感動を味わえますしね!